First permit
2006年3月 8日 | Category: University
昨日は春休みなのに、研究室の鳥ゼミに出るために大学に行きました。自分、偉い。そして今日は「鳥獣の捕獲等及び鳥類の卵の採取等の許可申請書」と言う長ったらしい名前の申請書を作成しに大学に行きました。自分、偉すぎ。
許可証が欲しいのは4月中旬で、審査に1ヶ月以上かかるので、本当はこれはもっと前に準備をするべきものだったのですけど。何故自分がこんなものを準備しているかと言うとある鳥を捕獲調査するためです。それはヤブサメ。流鏑馬ではありません。藪雨と書きます。これはこの鳥の特徴的な鳴き声に由来しています。で、鳴き声も他の鳥とは異質なのですが、生態も変わっているのです。特に今回の調査ではヤブサメが夜に鳴く(しかも昼間とは違う声で)ことを調べたいと思っています。ヤブサメが夜に鳴くというのは、鳥屋の間でも一部の人間にしか知られていません。
人生初の許可申請書作成、やはりいろいろ戸惑いました。はじめは電子版で送ろうかと思っていたのですが、何だかやり方がよく分からないし、地図とか送れないので断念。結局、様式をプリントアウトして郵送することにしました(これも準備が遅れた一つの原因)。家にプリンタがないので大学に行って書き書き。大体終わったところで先生に見せて不安な箇所を聞きました。でもいつものように「適当でええんちゃう?」と言われ・・・適当に書き書き。zijiro さんに電話したり、かすみ網の構造図を先生に貰ったりして何とか文書が揃いました。愛媛県地図とか運良く研究室にあったものの、なかったらどうするつもりだったんだろう、自分(←計画性がない)。てか調査までに間に合うんかな・・・。
お客さんが来ていて先生とお話していました。その横で書いていたのだけれど、「私はアメリカが没落するのを見てから死にたい」と先生が言っていたのには笑ってしまいました。僕もそうだけど。でも、コンピュータに使用される言語が英語なのと軍事力を持っている限り、アメリカはなかなか衰退しないと思う。話が横に逸れたけど。あと、何だか先生の前だと落ち着いて話すことが出来ません。なんでだろう。
で、ここからは自分のために書きます。
大学に入学してすぐOさんと知り合った。彼女は鳥が好きで鳥学会にも1人で(!)出たことがあったり(偶然にもそれは僕が高2の時に発表した時の大会だった)、大学でも鳥の研究がしたいと、入学する前からいろいろな所へ研究室訪問しに行ったそうだ。でも、そんなに熱心だった彼女は、ある日泣いて諦めた。彼女は悩んで、今まで積み上げてきた彼女の鳥に対する想いを断ち切ることにした。いくつか理由も話してくれた(長くなるので書かないが)。
それを聞いたのは知り合ってしばらく経ってからだったため僕はちょっとショックだったけれど、羨ましかった。優柔不断な僕にはそんな決断力が無いから。実は僕も、大学に入るとき、自分が鳥を続けていくのかどうか悩んだ。今まで自分は周囲から「鳥好き」のレッテルを貼られているから、鳥好きな人を演じているだけなんじゃないかと感じたからだ(実際、そういうところはあると思っている)。本当に鳥が好きなのか分からなくなった。それで、もし大学受験に失敗したら鳥とは別のことをしてみようと思った。受験前の僕の成績は酷いもので、担任も、自分も、親も、大学に受かるなんて思っていなかった。落ちたら浪人して、将来の進路について考えてみようと思った。でも、希望していた大学に受かってしまったから、今でもそれをズルズルと悩んでいる。
それにこのヤブサメ調査、実を言うと僕が本当にやりたくて選んだテーマではない。その経緯などは多分そのうちサイトにアップすることになると思うので詳細は省くけれど、知り合いのzijiroさんから提供されたテーマだ。彼が見つけて、彼が調査をして、でも調査し切れなくて、僕にやって欲しいということになった。大学に入学して研究室を訪問した時、先生に「卒論でヤブサメをやりたいと思っています」と言った(言ってしまった)のを皮切りに、これまで鳥関係の人に会うたびにそう吹聴してきた。でも、出来るなら自らが選んだテーマをやりたいというのが本音。「院生の研究を手伝うだけなのは嫌だ」「他にいいテーマが無い」という消極的な気持ちでそう言う度に、僕は心の底に抵抗を感じている。
それに、自分は研究者になれるのかどうかも不安だ。計画性がないし飽きっぽいし大雑把だし。今は論文を読んだり研究室のゼミを聞いたりして面白い研究って何だろう、いい研究って何だろうと模索している。面白いっていうのは主観もあるけど、科学的に面白い価値ある研究ということだ。賞を獲ったり、技術革新に役立つ研究も勿論価値があると言えるのだけれど、zijiroさんがよく言っているように分布調査や分類など基礎的な研究だって価値がある。というか、無価値な研究なんて多分無いのだろう。
とにかく、このヤブサメの調査で、僕は自分を見極めたいと思っている。ダメだと思えばその先、また将来を考えようと思っている。
