2006年8月20日
この日は朝から母島に行った。7時半出発のははじま丸に乗って2時間ほどの船旅。片道3780円もする。東京-父島を考えると高すぎる。でもこれはさすがに研究費としては出ない。甲板には出ずに船内にいたが、クーラーが効きすぎて寒かった。母島に着く前にクロアジサシ(のようなもの)を見た。港ではカツオドリがダイビングしていた。
滞在時間が4時間ほどしかないので、ついてから直に歩き回った。メグロが見られれば目的の大半は達成したようなものだけれど、なかなかメグロに出会えない。母島にはそこらじゅうにいると思っていたのに・・・。相変わらずメジロは多い。親が子に地面で給餌していた(写真左)。本土じゃ見られない光景だ。逃げないし。森の中を歩いているとトカゲがたくさんいた。
1時間ほどしてもなかなかメグロの姿が見つからず焦っていたら、山の斜面からなにやら口笛のような声が。もしかして、と思いしばらく待っているとコンクリートの防壁に出てきたのはやはりメグロ。思わずにやけてしまう。なんせ世界中でもこの母島列島にしかおらず(母島には1万羽近くいると推定され、個体数は安定している)、父島の亜種は絶滅、小笠原諸島の鳥類で固有種として現存しているのはこのメグロだけ(オガサワラカラスバト・オガサワラガビチョウ・オガサワラマシコは絶滅)。それだけ貴重な存在なのである。パパイヤの樹にいるのを想像していたのに道端で出会うとは。しかも地面で虫を探して食っている。スコープでは近すぎるし、デジカメ単体ではすこし遠い、という微妙な距離。でもじっくり観察できた。しばらくして山の中に飛んでいったので、その場を後にした。
特に目的もなく、道案内にしたがって御幸之浜に行く。海岸沿いの林の中はトカゲやオカヤドカリがたくさんいて、歩くたびにガサガサと音がした。御幸之浜は、小さくて汚い海岸だった。騙された(誰に)!少し休んでから引き返す。看板に「この辺りにはトラツグミがいる」と書かれていたが、なんでこんなところにいるのだろう。変な亜種ではないのかと疑いたくなる。メグロを見た場所に戻ると、またいた。ちょうどお昼時だったので、昼食を食べながら行動を観察した。落ち葉の下を探りながら、グリーンアノールに混じって虫を捕っていた。
周囲にはパパイヤなどもなっているのに、メグロは昆虫食の傾向が強いのだろうか?と不思議に思っていたら、近くに別のメグロが2羽出てきた。その2羽が激しく鳴き、餌を捕っていた個体がそちらに飛んでいった。争いかと思ったら、捕った虫をその2羽に給餌していた。どうも親子らしい。だから果実ではなくて昆虫を捕っていたのだ。子は親と変わらない姿だった。時期からして2回目の繁殖だろうか?いいものを見た。
港近くの海岸で、換羽中で飛べないオオセグロカモメを見た。追いかけて捕まえてみたかったが、人がいたので諦める(人がいなくても諦めろよ、というツッコミ)。少し衰弱しているようにも見えたが、大丈夫だろう。小さな住宅街を北に進んでいると、上空にオガサワラノスリ。白いな、という印象。かなり希少というイメージがあったが、その後父島では普通に見かけた。
小中学校はとても綺麗だった。交通を考えると、本土から一番遠い学校ではないだろうか。出航時刻前には港の近くをうろうろしていたが、特になし。待合所に鳥情報ノートがあって読んだ。本当に意外な鳥がいるものだ。正直、信じられないというか訳が分からない。なんでこんな辺鄙な所に飛んでくるのだ?という感じ。カワセミとかツルとかオジロワシとか。去年来たというzijiroさんの記録も見つける。嘘っぽかったので抹消しておいた(嘘です)。
父島までの航路はずっと甲板に出ていた。黒っぽい鳥がうじゃうじゃ飛んでいた。アナドリとかそういう系だろう(てきとー)。クジラを見たかったが、そうそう簡単に見れるものでもないらしい。16時頃に父島着。そしてようやく近くの海岸で泳ぐ。でも、水が濁っていて綺麗じゃない。ボラっぽいのいたし。小笠原なのに水質が悪いとはこれいかに、と思っていたらどうも台風の影響らしい。なんだ。17時過ぎからは調査の手伝いに行く。日暮れ時、山々に木霊する野生化したヤギの鳴き声はとても不気味だった。夕食を食べてから、またお祭りに行く。でも音楽ばっかりで煩かったので、屋台の料理やビールを飲んで傍観していた。あー、星が本当に綺麗。
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