2006年8月19日
朝6時起床。7時頃に甲板に出ると、カツオドリ(写真右)が5,6羽ほど入れ代わり立ち代り船と平行して飛んでいた。見ていたほとんどの人が「カモメだ」と言っていたので、「どちらかというとペリカンですよ」と突っ込もうとしたが止ておいた(混乱するだけだ)。出航したときとは打って変わって海が綺麗になっている。青く澄み切っている。これが本当の海の色なのだ、と思う。2時間ほどするとカツオドリは消え、アナドリやオナガミズナギドリなどがちらほら。オオミズナギドリはいないようだ。渡りの時期ではないので、鳥屋は僕一人だけのようだった。スコープと双眼鏡を持ってずっと同じ場所に居座っていたのでかなり目立ち、何人かから声をかけらた。10時前には島巡りをしている、というがっしりとした若い男の人から声を掛けられていろいろと話をした。そうこうしているうちに、予定より早く父島に到着するとのアナウンスがあり、船内に戻った。
11時頃に二見港入港。宿案内のプラカードをもった人たちの間を抜け、Sさんがお世話になっているという建設会社の飯場(はんば)へ向かう。調査で長期滞在しているため、お金の掛かる宿には泊まっていないらしい。社長に挨拶してから、布団を確保し、散らかった部屋をSさんが片付けている間に少しだけ外をぶらぶらする。
上陸したときから感じていたが、静か過ぎる。メジロの声しかしない。時々ヒヨドリが叫んでいるくらいだ。なんだろう・・・と考えてみて、セミの声がないことに気づく。後で知ったが島唯一のセミ固有種オガサワラゼミはグリーンアノールに食われたりして激減しているらしい。戦争の時に掘られたと思われる壕があちこちに開いていた(写真右)。
お昼はSさんオススメの飲食店(Bonina)で海鮮丼を食べる。Sさん曰く小笠原で美味い店はここだけで、あとは不味いらしい(Sさんの強い希望で、結局滞在していた間に行った店はここだけだったので、僕にはその話の真偽は分からない)。料理の種類は少なく、島らしい食べ物は丼しかなかったが確かに美味しかった。横を見ると誰かの食べ残しがあったので、お店の人に頼んでそれも食べた。Sさんやお店の人は驚いていたけれど、物資の少ない島で出された料理を残すほうがおかしいと思う(でも食べていた人は島の人っぽかったような・・・)。Sさんとお店のひとが親しそうだったというのもあるが(僕がいくら食いしん坊だからと言って見ず知らずの人が残した料理をいつも食べるわけじゃない。食べたいけど)。
今後の調査予定を相談するために小笠原自然文化研究所(i-Bo)に行く。途中、ヒヨドリがグァバの樹に群がっていた(写真左)。どうも親子連れのようだ。日本産亜種の中で一番黒いオガサワラヒヨドリ。警戒心が薄い。たくさんいたメジロやイソヒヨドリなど、小笠原の鳥達は警戒心が少ない上に飛翔能力が低下しているように見えた。このまま進化すると飛べないメジロ、とかになるのだろう。i-Boは留守だった。オナガミズナギドリが保護されてダンボールに入れられていた(写真撮っておけばよかった!!)。待っても帰ってこないので一旦帰ることにした。途中にビジターセンターに寄って所員と話をした。とにかく、小笠原諸島では固有種の生息・分布状況さえほとんど何も分かっていないらしい、ということがよく分かった。
17時頃まで休んで、再度i-Boに行くが会えなかった。諦めて生協で夕食を買って帰る。台所で夕食の準備をしていたら、ヤモリが窓に張り付いて交尾していた(僕が撮ろうとしたらSさんが先にフラッシュを焚いて逃げたので写真がない)。Sさんはダイエットに励んでいるらしく、ご飯をほとんど食べない(栄養のバランスいいが量が少ない)。
炊飯器が3合しか炊けないものだったので、僕は2合だけで我慢したけれど、2合も食べるなんて信じられない、と言われた。夕食のあと、お祭りのようなものがあったので出かけた。ビールを飲みながら南洋踊りや花火を見た。海からの風が涼しく、なかなか楽しめた。周囲が海で明かりがないから、本当に星が綺麗だった。天の川が雲みたいに見える。帰ってから早めに就寝。
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